暁の鳥は濡れた月に跪く
「僕は君が望むものをあげられるよ」
シャリフは知人に連れ込まれたSMショーで、
自分の過去の「秘密」を唯一知る元同級生・絢斗と再会する。
虐げられる姿への嫌悪感と、自分を重ねて憶えた微かな羨望。
ショーを見つめる視線を絢斗に見抜かれ、
シャリフが抱いたのは心を抉られるような恐怖と、
ーーーこの男なら自分の罪に似合う報いをくれるという、密かな期待だった。
空いた心をただ埋めるように始まった関係。
そこで与えられるのは、絢斗からの行為による快楽と、
その度に自分の罪が贖われていくような錯覚。
カラダに受ける激しさとは裏腹に、
不思議と心地よさを覚えるシャリフだったが…。
『濡れた王は千夜一夜の夢をみる』傲慢な兄が受けるスピンオフ!