喪服の花嫁
「セックスなんて、
奪われるだけの行為だと思ってた」
雪刀が男に出逢ったのは、
義父の命令で、性接待を終えた夜だった。
射抜くような瞳に、精悍な面差し。
その男ーータクシードライバーの後藤は、
義父と雪刀の異常な関係に苦言を呈してくれた
初めての「大人」だった。
雪刀の心も身体も搾取することなく、
ひとりの人間として、対等に接してくれる。
そんな後藤へ気持ちを募らせていく雪刀は、
震えるように想いを告げるがーーー。
「好きになっても、いい?」
「いいよ。けどーー…」
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