プリンス・ノワール
若くして徳江組の二代目組長となった工は、
襲名して早々事故に遭い、記憶が退行してしまう。
それにより性への知識も真っさらになってしまったが、
元より“オンナ”役も務めていた若頭・勝瀬が奉仕してやると、
苛立ちや寂しさを埋めるように、度々その身体を欲するようになった。
勝瀬は組の内外に記憶退行の事実が漏れないよう努める中で、
出会った頃からすでに影を背負っていた工の、本来の明るさを垣間みる。
しかしその人が変わったような違和感に、組内の対立派閥も気づき始めーー。
中身は“子ども”の組長と、その“オンナ”の若頭。
すべての欲が絡み合う、究極の主従愛。