蟷螂の檻 2巻
彩景でりこPsyche Delico
父の遺言により、妾腹の兄・蘭蔵が遺産を継ぎ、育郎はその権利を失った。
表向きの当主として育郎は一族の娘・さち子を娶るが、半年が過ぎても夫婦の営みは始まらず、心は典彦の快楽に依存したままだった。
そしてある日、育郎は運命を迎える。父との辛い記憶が残る離れで、泣き伏した育郎は、典彦と最後の一線を越えてしまう。
結婚し、妻も家も守らなくてはならない……。しかし、もはや育郎の心も体も、典彦を体の奥まで迎え入れることを求めていた――。
「指で探るでなく、この中の奥まで」
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